番狂わせが魅力

打った

高校野球の公式戦は勝ち抜き戦であり、1回負けたらそれで終わりとなる厳しい世界です。

地区予選では全国制覇を目標としている学校は後々の試合に備えて、最初のころの試合は主力を出さずに臨むことがありますが、先制を許してしまい、そのままズルズルと回を重ねていく、そしてリードされた焦りから相手のペースで試合が進む、一方攻撃では相手投手の攻略がうまくいかず、ビハインドのまま、結局追いつけず試合終了というケースがあります。また、甲子園大会の初戦でもこういうケースがあります。いずれにしても、相手投手を打てないことが敗因です。序盤の失点は1点くらい大丈夫、という考えで大量失点を防ぎアウトをとるために1点を捨てる作戦があります。その1点に泣く番狂わせです。

春の大会では冬の間のトレーニングを重ねたために、投手の球速が速くなったり、新しい変化球をマスターしたりと、地区予選のデータが役に立たないケースがあります。夏の大会のように地区予選で消耗している投手がそのまま全国大会に出てくることがないという違いがあり、無名の投手に抑えられる番狂わせが起こります。また夏は有名な投手が消耗したまま出場して早々に打ち込まれる番狂わせになります。

野球の魅力のひとつの要素といえます。